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プロフィール
畑澤聖悟(はたさわせいご/劇作家)
1964年生まれ。「劇団北の会」「劇団漫金堂」「シアター・ル・フォコンブル」「弘前劇場」を経て、2005年、演劇プロデュースユニット「渡辺源四郎商店」を設立。ラジオドラマの脚本家という顔も持つ。 渡辺源四郎商店 98年以降、脚本家・演出家として年1~2のペースで様々な賞を受賞。 これまでのおもな受賞歴: 放送批評懇談会ギャラクシー大賞ラジオ部門最優秀賞/平成11年度日本民間放送連盟賞ラジオ娯楽番組部門最優秀賞/平成11年度文化庁芸術祭大賞/平成12年度日本民間放送連盟賞ラジオエンターテイメント部門優秀賞/平成13年度日本民間放送連盟賞ラジオ教養番組部門優秀賞/平成14年度・15年度日本民間放送連盟賞ラジオエンターテイメント部門優秀賞/日本劇作家大会2005熊本大会・短編戯曲コンクール最優秀賞/平成17年度全国高校演劇発表大会最優秀賞・文部科学大臣奨励賞・創作脚本賞 その他のジャンル
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8月29日(土)
麹町のダイヤモンドホテルにて、某老舗劇団の制作担当氏と打ち合わせ。すっかりごちそうになってしまい、恐縮する。まだ本決まりではないのだが、来年度の書き下ろしがもう一本決定しそうである。午後、徒歩10分の国立劇場へ。受付で、磯辺さん、寺内さん、遠藤(英)さん、江川さんの劇団昴ご一行様と合流し、場内へ。楽屋に回り、青中央の連中を激励したのちロビーに戻ると、ヒメノ、ミナミ、サホ、ミオナ、ミキ、ヒサシらの卒業生グループと遭遇。ちょっと歓談する。15:15より青森中央『ともことサマーキャンプ』。中盤以降のテンポがずたずた。間口が芝居に合ってないというだけのことではない。緊張感まるでなし。 「これが残るのかよ」 と思うと正直がっかりである。が、まあ、舞台は映像化されたとたん別物の作品になる。NHKさんの素晴らしい編集ワークでなんとか成立してくれと祈る。ところで終演後の質疑応答で、 「いじめ加害者の親を擁護し、いじめそのものを擁護しているんじゃないか?」 というような趣旨の質問が観客から寄せられた。無論、そんなことがあるはずがない。しかし、ああ、そういうふうに受け取られる可能性もあるのだなあ。 「いじめは悪である」 これは間違いなく正義だ。ただ、 「どんなことをしても我が子を守る」 というのも、一方の正義ではないか。さんざんあちこちで書いたことなので、引用するのもこっぱずかしいのだが、『ともキャン』の元ネタである『親の顔が見たい』のベースになったのは、以下の論語の一文である。 葉公、孔子に語りて日く。 「吾が党に直躬なる者有り。その父、羊を攘みて子、これを証せり」 孔子日く、 「我が党の直き者は是に異なり。父は子の為に隠し、子は父の為に隠す。直きこと其の中に在り」 楚の葉県の長官が孔子に言った。私の国に躬という直き者がいる。彼は父親が羊を盗んだとき、役人に訴え出たのだ。孔子がそれに答えた。私の国の直き者はそんなことはしない。父は子を庇い子は父を庇う。「直」はその中にある。 「直」を「正義」もしくは「正義感」と約しても大きな間違いはあるまい。正義は親子の関係の中で大きく揺らぐ。それこそが正義であると孔子は言うのだ。「正義」と「正義」が戦うからドラマになるんじゃないか。 四日市の全国大会で 「昨年と同じく、いじめがテーマですね」 みたいなことをいろんな方面からさんざん言われたのだが、『河童』は差別の物語であり、『ともキャン』は親と子の物語である。特に『ともキャン』においてはいじめそのものを描こうとはしておらず、だから擁護するもなにもない。質問に対して部長カイは、 「いや、もちろんいじめは悪いことですけど、」 と、説明していたが、この件について青森中央高校演劇部がこの先も誤解を受けないでくれと切に願う。大船の『アニータ・ロベールのじゃがいもかあさん』は素晴らしかった。本当によかった。今日の上演は 4ー7で大船の勝ちである。関東顧問団と合流し、近所の居酒屋で歓談。芝居を肴に楽しく飲む。22:00品川発の深夜バス「ノクターン号」に乗り込む。明日の『赤鬼』と『これからごはん』もなにがなんでも観たいところであるが、弘前中央演劇部は新型インフルエンザ学年閉鎖のあおりで、地区大会の稽古をひとっつもやっていない。さすがに明日から始めないと死活問題なのである。
by nabegen4ro
| 2009-08-29 09:07
| 演劇
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